大学等教職員組合執行委員会
教育機関に勤務する人なら誰でも加入できる当組合・大学等教職員組合(通称、教育ユニオン)は、働く組合員の権利擁護と労働条件改善のために活動し、自由で平和な教育機関での学生の学びと成長に責任を負っている。当組合にとって、学問の自由(自立/自律)と平和な教育・学習環境は最も重要なものの一つであり、昨今の日本学術会議法案をめぐる事態にも無関心ではいられない。
2020年、菅義偉元首相(安倍内閣時、官房長官)は、日本学術会議の会員候補であった大学教員6名の任命を拒否した。既に当組合が決議した抗議声明にあるように、この任命拒否は学問の自由の保障に反し、直ちに是正されなければならない。しかし、以降の内閣においても不当な人事介入が是正されていない。
石破政権は、更なる政治的介入を可能とするため、今国会で日本学術会議法案を提出し、日本学術会議の独立性、⾃主性および⾃律性を毀損しようと企図している。日本学術会議は、戦時下における研究者の戦争協力を反省し、現行法の前文に宣言されているように「わが国の平和的復興、⼈類社会の福祉」に貢献するために設立されたものである。しかし、今回の法案ではその理念が削除され、日本学術会議の存在意義が根底から覆されようとしている。
この間の日本学術会議への政治的介入の主たる目的は、軍学共同を推し進め、武器輸出を含む軍需産業の強化を図ろうとするものである。この法案を通じて、研究者の戦争協力という負の歴史を没却すれば、再び日本に戦禍を招いてしまうことにつながりかねない。以上の理由から、当組合は日本学術会議法案に反対し、本法案に懸念を抱く教職員や学生と連帯して廃案にすべく努める。